開成対策講座 第4講 問題2

対策講座解説|左から100番目の数字
開成・灘・筑駒レベル 算数対策講座

左から100番目の数字を求めなさい

整数の書き並べ|数字の個数と位置の把握

📋問題

問題 2

1から順に整数を書き並べます。

1 2 3 4 5 6 7 8 9 1 0 1 1 1 2 1 3 1 4 ……

このとき、左から100番目の数字を求めなさい。

📖通常解説

まず、「数字」と「整数(数)」は別物だということを確認します。
たとえば 12 は1つの整数ですが、「1」と「2」という2つの数字が並んでいます。 この問題は、数字(1文字ずつ)を左から並べたときの100番目を聞いています。

STEP 1|1桁の整数が占める「文字数」を数える

1 2 3 4 5 6 7 8 9
← 1桁の整数:1〜9 9個 × 1文字 = 9文字
1桁の整数の個数: 1〜9 → 9個
1桁は1文字ずつなので: 9個 × 1文字 = 9文字

STEP 2|100番目が1桁の中にあるかを確認する

1桁の整数を書いた分は 9文字 だけです。
100番目 > 9文字 なので、100番目は1桁の中にはないとわかります。

では、2桁の整数(10, 11, 12, ……, 99)に進みます。

STEP 3|2桁の整数が占める「文字数」を確認する

1 0 1 1 1 2 1 3 …… 9 9
← 2桁の整数:10〜99 90個 × 2文字 = 180文字
2桁の整数の個数: 10〜99 → 90個
2桁は2文字ずつなので: 90個 × 2文字 = 180文字
1桁まで終わった時点で: 9文字消費済み
2桁をすべて書き終えると: 9 + 180 = 189文字

100番目 ≦ 189文字 なので、100番目は2桁の整数の中にあることが確定します。

STEP 4|2桁の整数の中の何文字目かを出す

2桁の整数は9文字目が終わったところから始まります。
つまり、2桁の中での位置 = 100 − 9 = 91文字目です。

2桁の中での順番: 100 − 9 = 91(文字目)

STEP 5|91文字目が何という整数の何桁目かを出す

2桁の整数は1つにつき2文字なので、91 ÷ 2 を計算します。

91 ÷ 2 = 45 あまり 1
あまりの読み方:
・あまりが出た → 「45番目の整数」の途中にある
・あまり1 → その整数の 1文字目(十の位)

STEP 6|「2桁の45番目の整数」を求める

2桁の整数は 10 から始まります。
45番目の2桁の整数は:

45番目の2桁の整数: 10 + 45 − 1 = 54
なぜ「−1」するかというと、10が1番目だからです。
10→1番目、11→2番目、……、54→45番目、と数えると、
10 +(45 − 1)= 54 になります。

STEP 7|54の「1文字目」を読む

あまり1 なので、54の 1文字目(十の位) が答えです。
54の十の位は 「5」

左から100番目の数字 5

確認|数字列を書き出して検証する

1桁(9文字)
1 2 3 4 5 6 7 8 9 ← 1〜9文字目

2桁(1文字目から)
1 0 1 1 1 2 … 5 3 ← 10〜99文字目
5 4 ← 100文字目(赤)・101文字目

9(1桁) + 90文字(10〜54の手前まで)= 99文字。
ちょうど100文字目が「54」の十の位=「5」で一致します。✓

🔍初見での考え方

実況形式 開成受験生が本番でどう頭を動かすべきかを説明します。

問題を見た瞬間:「数字」と「整数」を区別する
「書き並べる」という言葉に注目。整数をそのまま並べると、
10以上は2文字、100以上は3文字占める。
これが「ただの数え上げ」を難しくしているポイント。
どの条件が重要か:「桁数ごとに文字数が変わる」
1桁→1文字、2桁→2文字、3桁→3文字。
だから「桁のグループ」に分けて考えるのが鉄則
100番目がどのグループに入るかを絞り込む。
何を整理するか:「グループ累計表」を頭の中に作る
・1桁グループ終わり → 9文字
・2桁グループ終わり → 9 + 180 = 189文字
100は9と189の間 → 2桁の中にあると即座に絞れる。
次の操作:「2桁グループの中の何文字目か」に変換する
100 − 9 = 91(2桁の中での位置)
これを「2文字ごとのまとまり」で割る。
91 ÷ 2 = 45 あまり 1
あまりの意味を読む:「どの整数の何桁目か」
あまり0 → その整数の最後の文字(一の位)
あまり1 → その整数の1文字目(十の位)
あまり2 → (3桁の場合)百の位 …と続く。
今回はあまり1なので、45番目の2桁整数「54」の十の位 =「5」

💡なぜその方針を選ぶのか

「桁グループ」で分けるのはなぜか

もし「1から順に全部書き出せばいいじゃないか」と思ったとしたら、 それは途中で絶対に迷子になる方法です。 1文字ずつ数えると、100文字目まで書くだけで時間が消える。
開成レベルでは、「規則性をグループでつかんで計算で跳ぶ」が正解。

「引き算でグループ内の位置に変換する」のはなぜか

大きな問題では「全体から前のグループを引いて、注目グループ内の番号に変換する」というステップが 必ず出てきます。
これは「ページ数で場所を探す」感覚と同じ。
「100ページのうち第3章は81ページ目から」とわかれば、100ページ目は第3章の20ページ目と計算する、 あの発想です。

割り算の「あまり」に注目するのはなぜか

2桁の整数はすべて2文字ずつのまとまりです。
91文字目 ÷ 2 = 45 あまり1 というのは、
「45個分のまとまりが終わって、さらに1文字進んだ場所」という意味。
つまり46番目の整数の1文字目ではなく、 45番目の整数の最後から数えて1文字目=「十の位」です。
あまりが出たら「1つ前の整数の途中」と読むのが鉄則。

「10 + 45 − 1」という式になる理由

10が1番目・11が2番目・……・(10+n−1)がn番目、という対応になっているからです。
「最初の数 +(何番目か − 1)」 は数え上げの基本公式です。 この −1 を忘れると1つずれるので注意。

⚠️典型ミス

❌ ミス① 「整数」と「数字」を混同する

「100番目の整数は?」と読んでしまい、100番目の整数(数)を答えてしまう。

▶ なぜ起こるか
問題文をさらっと読んで「数字=数」と思い込む。 「1文字ずつ並んでいる」というイメージが欠けているため。 問題文に「数字」と「整数」が両方出てきたら、必ず区別して読む習慣をつけること。
❌ ミス② 1桁を「10個」と数える

1〜10で10個と数えてしまい、1文字ずれる。

▶ なぜ起こるか
「1から10まで」と言いたくなるが、1桁は1〜9の9個。 10はすでに2桁。「1桁の整数は何個?」を立ち止まって確認する。
❌ ミス③ 割り算の「あまり」の解釈を間違える

91 ÷ 2 = 45 あまり1 のとき、「46番目の整数の1文字目」と勘違いする。

▶ なぜ起こるか
あまりが出たら「次の整数に入る」と反射的に思ってしまう。 正しくは「45個分が終わって1文字進んだ」=45番目の整数の途中。 小さい例で確認する習慣をつけること(例:3文字目は1桁の3番目の整数=「3」)。
❌ ミス④ 「10 + 45 = 55」として −1 を忘れる

54ではなく55と答えてしまう。

▶ なぜ起こるか
「10から始まって45番目」=「10+45」と暗算してしまうため。 「10は1番目」だから −1 する。 小さい例:10から始まって1番目は10自身(10+1−1=10)✓、 2番目は11(10+2−1=11)✓ と確認する。
❌ ミス⑤ 十の位と一の位を逆に読む

54の「4」(一の位)を答えてしまう。

▶ なぜ起こるか
あまり1 =「1文字目」が十の位であることを確認していない。 あまりと桁の対応を、「2桁なら1文字目=十の位、2文字目=一の位」と整理して書いておく。

🔄別解

別解|表にして確認する方法(丁寧解法)

グループ 整数の範囲 個数 1つあたりの文字数 文字数の小計 累計文字数
1桁 1〜9 9個 1文字 9文字 9文字
2桁 10〜99 90個 2文字 180文字 189文字
→ 100番目は「2桁グループ」の中(9 < 100 ≦ 189)

表を作ることで「どのグループか」が一目でわかります。
本番でも簡単な表を書くと、グループの見落としがなくなります。

別解の計算(表なし・高速バージョン)

① 1桁:9文字消費。残り 100 − 9 = 91文字
② 91 ÷ 2 = 45 あまり 1
③ 2桁の45番目の整数 = 10 + 44 = 54
④ あまり1 → 54の十の位 = 5

本番おすすめ 「表を書く方法」は見落としが減り、部分点も取りやすいので本番向き
速い解法 「高速バージョン」は慣れれば30秒以内に解けます。
ミスしにくい どちらでも最後に「小さい例で検証(例:10文字目=1の一の位=0か?)」すると安心です。

🏆開成で差がつくポイント

📌 この問題で本当に見られている力

「桁数によって文字数が変わる」ことに即座に気づき、グループに分けて考える構造化力
計算力ではなく、問題を「整理可能な構造」に変換するセンスが問われています。

📌 どこで差がつくか

合格者 グループ分け → 累計計算 → 残り文字 → 割り算 → あまりの解釈、という一本道の手順を迷わず踏む。
不合格者 書き出しに頼ろうとして時間切れ、または「あまりの解釈」で迷って止まる。

📌 合格者はどう整理するか

頭の中またはメモに「1桁:9文字/2桁:189文字」というグループ累計表を即座に作る。
割り算は「÷(桁数)」と自動的に判断し、あまりを「どの文字か」に結びつける処理が反射的にできる

📌 不合格者はどこで止まるか

①「数字と整数の区別」に気づかない
②「グループ累計」という発想に至らず1文字ずつ書き出す
③ あまりの解釈で手が止まり、最後まで記述できない

📌 開成特有の思考ポイント

開成の問題は「手続きの自動化」より「構造の把握」を重視します。
この問題は見た目はシンプルですが、「グループに分ける」「累計で位置を絞る」「あまりで細部を読む」という3段階の論理処理を正確かつ素早くできるかを試しています。
式を書くだけでなく、「なぜこの計算をするのか」を一言添えるクセが開成の記述では高評価につながります。

📚この問題から学ぶべきこと

この問題の本質

「数字を並べた列のN番目を求める」問題の本質は、「グループ(桁)ごとに文字数をまとめ、累計でNがどこに落ちるかを絞り込む」という構造にあります。 計算量は少なく、整理力と構造把握がすべての問題です。

他の問題への応用

ページ数の問題(本の何ページ目は何文字目か)
周期の問題(規則的なパターンのN番目を求める)
日付・曜日の問題(N日後は何曜日か)
これらすべてに「グループで累計を出して、残りを割る」という同じ思考が使えます。

今後どう活かすか

① 「書き出しに逃げない」 → 必ず規則性を見つけてから計算で飛ぶ
② 「あまりの意味を瞬時に読む」 → 割り算のあまりが「どの位置か」を決めると覚える
③ 「小さい例で最後に検証する」 → 10文字目・11文字目が何かを確認して式が合っているか確かめる
この3つのクセをつけるだけで、類題のスピードと正確さが大きく上がります。

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