開成対策講座 第4講 問題3

対策講座解説|3個ごとのグループ計算
開成・灘・筑駒レベル 算数対策講座

3個ごとのグループ計算

1+2-3、4+5-6、…… 1から99まで計算した結果を求めなさい

📋問題

問題 3

1、2、3、4、5、…… と整数を書いていきます。

3個ごとに、

1 + 2 - 3
4 + 5 - 6
7 + 8 - 9
……

のように計算します。

1から99までで計算した結果を求めなさい。

📖通常解説

まず、3つの数のまとまり(グループ)が何個あるかを確認し、
各グループの答えにどんな規則があるかを探します。

STEP 1|グループの数を確認する

1から99は何個の整数か: 99個
3個ずつのグループ数: 99 ÷ 3 = 33グループ

STEP 2|各グループの答えを計算して規則を見つける

第1グループ
1 + 2 - 3
0
第2グループ
4 + 5 - 6
3
第3グループ
7 + 8 - 9
6
第4グループ
10 + 11 - 12
9
第5グループ
13 + 14 - 15
12
……
第33グループ
97 + 98 - 99
96
各グループの答えの規則:
0、3、6、9、12、……、96
最初が0で、3ずつ増えていく数の列(等差数列)になっています。

なぜ3ずつ増えるのか?
グループが1つ進むと、3つの数がそれぞれ3ずつ大きくなります。
だから答えも「+3 +3 -3 = +3」だけ大きくなる。

STEP 3|なぜ各グループの答えがその値になるかを確認する

グループの最初の数を「先頭の数」とします。

第1グループの先頭: 1 → 答え 0
第2グループの先頭: 4 → 答え 3
第3グループの先頭: 7 → 答え 6
規則:先頭の数を「□」とすると □ + (□+1) - (□+2) = □ - 1
計算を丁寧に確認:
先頭を□とすると、3つの数は □、□+1、□+2。
□ + (□+1) - (□+2)
= □ + □ + 1 - □ - 2
□ - 1

第1グループ:□=1 → 1-1 = 0 ✓
第2グループ:□=4 → 4-1 = 3 ✓
第33グループ:□=97 → 97-1 = 96 ✓

STEP 4|33個の答えを全部足す

0、3、6、9、……、96 の33個の数を全部足します。
これは「最初が0、最後が96、個数33」の等差数列の和です。

はじめの数: 0
最後の数: 96
個数: 33個
合計の計算: (0 + 96) × 33 ÷ 2
96 × 33 ÷ 2
96 ÷ 2 × 33
48 × 33
1584
なぜ(はじめ+おわり)× 個数 ÷ 2 の式になるのか?
0、3、6、……、90、93、96 を前と後ろから組み合わせると、
0+96=96、3+93=96、6+90=96、……
どのペアも合計が96になる。33個なので、ペアは 33÷2 = 16.5組分。
96 × 16.5 = 1584。
同じことが「(0+96) × 33 ÷ 2」の計算です。
1から99までの計算結果 1584

確認|小さい例で検証する

1から9まで(グループ3つ)で試す:
(1+2-3) + (4+5-6) + (7+8-9)
= 0 + 3 + 6 = 9
公式で確認:(0+6) × 3 ÷ 2 = 6×3÷2 = 9 ✓

🔍初見での考え方

実況形式 開成受験生が本番でどう頭を動かすべきかを説明します。

問題を見た瞬間:「3つで1グループ」という構造を認識する
「++-」という符号のパターンが3つごとに繰り返されている。
これを見た瞬間に「グループに分けて考える」が頭に浮かぶのが正解。
さらに「99 ÷ 3 = 33、ちょうど割り切れる」→ 端数なし、と確認する。
どの条件が重要か:「99が3の倍数かどうか」
99 ÷ 3 = 33 で割り切れる → グループが33個ちょうど完結する。
もし1から100や1から101なら中途半端なグループが生まれ、別処理が必要になる。
「最後の数が3の倍数か」を最初に確認する習慣が重要。
何を整理するか:「1つのグループの答えを文字で表す」
先頭を□として □+(□+1)-(□+2) = □-1 と計算。
「先頭の数から1を引いた値」がそのグループの答えとわかる。
これで全グループの答えを一般式で書ける。
何に気づくべきか:「グループの答えが3ずつ増える等差数列」
0、3、6、9、……、96 という数列が見えたら、
「はじめ+おわり × 個数 ÷ 2」の公式が使えると判断する。
この「等差数列の和」への変換が、この問題の核心。
計算を工夫する:96 × 33 ÷ 2 の順番を変える
96 × 33 を先に計算するより、96 ÷ 2 = 48 を先に計算して 48 × 33 にする方が楽。
48 × 33 = 48 × 30 + 48 × 3 = 1440 + 144 = 1584。
計算の順序を変えてミスを減らす工夫も開成では差がつく。

💡なぜその方針を選ぶのか

「全部足し算・引き算を順番にやる」方法ではなぜ苦しいか

1+2-3+4+5-6+…… と1つずつ計算すると、99回の操作が必要。
途中で符号を間違える危険が高く、計算ミスが重なる。
また「なぜその答えになるか」の構造が見えないため、別の問いへの応用も効かない。

「グループ化→各グループの一般式→等差数列の和」が有効な理由

問題の中に「3つで1パターン」という繰り返し構造がある。
この構造を使えば、99回の計算が「33個の数の和」に変わる。
さらに33個の数が等差数列(一定の差で増える数列)になるので、公式1回で終わる。
「繰り返し → グループ化 → 等差数列の和」はセットで覚えるべき黄金手順。

「先頭を□として式を立てる」のはなぜか

具体的な数(1+2-3、4+5-6……)を毎回計算していたら、パターンに気づきにくい。
先頭を□とすることで「どのグループも □-1 になる」という共通のルールが見えてくる。
これが「一般化」の発想で、開成レベルでは必須のスキルです。

等差数列の和の公式を使う理由

0、3、6、……、96 を1つずつ足すのは手間。
しかし「前と後ろからペアにすると毎回96になる」という規則があるので、
「(はじめ+おわり) × 個数 ÷ 2」という公式が使える。
この公式を使う判断ができるかどうかが、差をつけるポイント。

⚠️典型ミス

❌ ミス① 符号のパターンを「+-+」と誤って読む

「1+2-3+4+5-6」を見て「1番目が+、2番目が-、3番目が+」と勘違いし、符号を間違えたまま計算する。

▶ なぜ起こるか
前の問題(問題3の交互計算)のイメージが残って「交互」と思い込んでしまう。 問題文の式をちゃんと見れば「++-」が3つで1組とわかる。 必ず問題文の式をそのまま確認してからパターンを把握すること。
❌ ミス② グループの個数を33個ではなく32個や34個と間違える

99 ÷ 3 を計算せず感覚で「33ぐらい」と書いてしまう。

▶ なぜ起こるか
「99÷3」という当たり前の計算を省略してしまうため。 99 ÷ 3 = 33 を必ず書き、第33グループが97+98-99かどうかを確認する。
❌ ミス③ 各グループの答えの個数を「0から96まで何個?」で間違える

0、3、6、……、96 の個数を「96÷3=32個」と計算して1つ少なく数える。

▶ なぜ起こるか
「0が1番目」であることを忘れ、3、6、……、96 の32個と数えてしまう。 0も含めて33個あることを確認する(グループが33個あるのだから答えも33個あるはず、と考えると間違えない)。
❌ ミス④ 等差数列の和の公式で「÷2を忘れる」または「個数を間違える」

(0+96) × 33 = 3168 と答えてしまう(÷2を忘れる)。

▶ なぜ起こるか
公式を「(はじめ+おわり) × 個数」で暗記してしまっているため。 ペアにしたとき「33個÷2=16.5組分」が正しいので ÷2 が必要。 「ペアをつくって、個数の半分だけ合計がある」と意味から理解すれば忘れない。
❌ ミス⑤ 48 × 33 の計算でミスする

48 × 33 を暗算しようとして1500+84=1584 などと足し算ミスをする。

▶ なぜ起こるか
一気に計算しようとするため。 48×30=1440 と 48×3=144 に分けて計算し、1440+144=1584 と丁寧に処理する。

🔄別解

別解①|「3の倍数だけを注目する」方法

各グループ「□+(□+1)-(□+2) = □-1」より、
答えは各グループの先頭の数から1を引いたもの。
先頭の数は 1、4、7、10、……、97 という等差数列。

計算手順
先頭の数の合計 = (1+97) × 33 ÷ 2 = 98 × 33 ÷ 2 = 49 × 33 = 1617
各グループで「先頭から1引く」ので、33グループ分 = 1 × 33 = 33 を引く
答え = 1617 - 33 = 1584 ✓

別解②|「+の数をまとめる・−の数をまとめる」方法

計算手順
+のつく数(各グループの1番目と2番目):1、2、4、5、7、8、……、97、98
 → (1+2) + (4+5) + …… + (97+98)
 → 3 + 9 + 15 + …… + 195 (33個の等差数列)
 → (3+195) × 33 ÷ 2 = 198 × 33 ÷ 2 = 99 × 33 = 3267

−のつく数(各グループの3番目):3、6、9、……、99(33個)
 → (3+99) × 33 ÷ 2 = 102 × 33 ÷ 2 = 51 × 33 = 1683

全体 = 3267 - 1683 = 1584 ✓

本番おすすめ 基本解(グループの答えを等差数列にして和を求める)が最もシンプルで速い。
確認に使える 別解①は「先頭の数の合計から33を引く」というやり方で、理解が深まる。
計算量は多いが確実 別解②は計算が増えるが、等差数列の和の練習にもなる。

🏆開成で差がつくポイント

📌 この問題で本当に見られている力

「グループ化 → 一般式で表す → 等差数列の和に落とし込む」という3段階の論理変換力
計算力ではなく、「複雑な構造を単純な公式が使える形に変える力」が問われています。

📌 どこで差がつくか

合格者 「3つで1パターン」を即認識 → 99÷3=33グループ → □-1の一般式 → 等差数列の和、と一直線。
不合格者 グループに分けずに順番に計算し始める。または各グループの答えを1つずつ33回足そうとする。

📌 合格者はどう整理するか

① 3つで1グループ、33グループある
② 各グループ = 先頭-1(第kグループは 3k-4、もしくは単純に 0、3、6…と確認)
③ 0+3+6+……+96 = (0+96)×33÷2 = 1584
このフローを2〜3分でこなせる。

📌 不合格者はどこで止まるか

① 符号のパターン(++-)を正しく認識できない
② グループの答えが「等差数列になっている」ことに気づかず、33個を1つずつ足そうとする
③ 等差数列の和の公式を「(はじめ+おわり)×個数」と誤って覚えている

📌 開成特有の思考ポイント

この問題で開成が見ているのは「一般化できるか」です。
「1+2-3=0、4+5-6=3」と具体例で確認しながら、
「先頭を□とすると □-1 になる」という一般式に昇格できるか
この「具体 → 抽象 → 公式適用」の流れが、開成の算数で繰り返し問われるパターンです。

📚この問題から学ぶべきこと

この問題の本質

「繰り返しパターンを持つ計算問題」の本質は、
① 1グループの構造を一般式で表す → ② グループ全体の答えが等差数列になる → ③ 等差数列の和に変換する
という3ステップの変換です。「計算の山」を「公式1回」に変える発想がすべてです。

他の問題への応用

符号のパターンが変わった問題(例:+-+ならどうなるか)
グループの個数が変わった問題(4つで1グループ、5つで1グループ)
等差数列の和の公式の練習問題全般
「1+3+5+……奇数の和」「2+4+6+……偶数の和」など
すべてに「グループ化して等差数列にする」発想が通じます。

今後どう活かすか

「3つ(nつ)で1パターン」を見たら即グループ化を反射で出せるようにする
最後の数がグループ数で割り切れるか確認してから方針を決める
「先頭を□として計算する」一般化の習慣をつける
等差数列の和 = (はじめ+おわり) × 個数 ÷ 2 の公式をペアの意味から理解する
この4つが身につけば、この型の問題は確実に得点源になります。

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