【2025年度】開成中学校 算数 入試問題完全解説

【2025年度】開成中学校 算数 入試問題 完全解説

2025年度の開成中学校 算数 入試問題を解説します。
本記事は中学受験算数 個別指導 理数館が作成した解説記事です。
開成中学校の算数は、思考力・処理力・図形把握力が高いレベルで求められる難関校特有の出題となっています。

目次

※本記事の入試問題は学習目的のため、四谷大塚「中学入試過去問データベース」を参考にしています。
こちら

試験の総評

2025年度の開成中学校 算数は、前半は典型的な処理問題で得点を確保させつつ、後半で思考力・図形把握力を強く問う構成でした。
特に立体や平面図形、規則性の融合問題では、状況を自分で整理しながら進める力が必要です。

難易度分析

基本問題:大問1(1)
標準問題:大問1(2)、大問2(1)
やや難問:大問2(2)、大問3
難問:大問4

差がつく問題

合否を分けるのは大問3・大問4です。
特に大問4の図形問題は、条件整理と空間把握力が必要で、正確に考察できるかで大きく差がつきます。

理数館・講師からのアドバイス

開成2025 算数 理数館コメント

条件を整理しながら図を自分で再構成できるかが最重要です。
図を見ただけで理解した気になるミスが多く、必ず自分で書き直す習慣が必要です。
「何が変化し、何が固定か」を意識して考えることで安定して得点できます。

各大問の解説

大問1 解説

① 問題概要

大問1は、開成中学校の算数で毎年出題される計算・文章題の基礎問題です。

問われている力は主に次の2つです。

  • 文字を使った式の整理
  • 割合を利用した文章題

難関校の入試では、単なる計算力だけでなく式を整理して考える力が重要になります。

② 難易度

基本〜標準

開成受験生であれば確実に得点したい問題です。

ここで失点してしまうと、後半の難しい問題で挽回するのが難しくなります。

③ 差がつく理由

  • 式を整理せずに計算してしまう
  • 割合を分数で処理できない
  • 文章を正確に式にできない

開成の大問1は一見簡単に見えますが、 式をきれいに整理できるかで差がつきます。

④ 各小問解説

(1)

▶ ポイント

  • 文字を含む計算は式を整理する
  • 小数計算は分数や掛け算の形にするとミスが減る

▶ 解説

この問題は文字 a を使った計算問題です。

与えられた条件を整理して計算すると、 最終的な式は

0.815a

になります。

文字式の問題では、途中で計算をばらばらに行うとミスが増えます。

「係数をまとめる」 ことを意識して整理するのが重要です。

(2)

▶ ポイント

  • 割合を使った文章題
  • 数量関係を式にする

▶ 解説

この問題では、文章の条件を整理して 金額の関係を式にします。

文章題では

  • 何を求めるのか
  • どの数量が関係しているのか

を整理することが大切です。

条件を式にして計算すると

205円

となります。

この大問の入試対策コメント

開成中学校の算数では、大問1は確実に得点すべき問題です。

後半の問題は難しくなるため、

  • 計算問題
  • 基本文章題

で失点しないことが非常に重要になります。

普段の学習では

  • 文字式の整理
  • 割合の文章題
  • 計算の正確性

を意識して練習しておくと、 開成レベルの入試でも安定して得点できるようになります。

大問2 解説

① 問題概要

タテ4行×ヨコ9列のマス目を、1〜8マスの長方形でちょうど1つずつ区切る問題です。
各行ごとに「何種類の長方形が含まれているか」を数え、
その行番号×種類数を合計したもの(ポイント)を求めます。

つまりこの問題は、
・図形の分割の見抜き方
・数え上げ(場合の数)
・整理して数える力

が問われています。

② 難易度

やや難

③ 差がつく理由

・長方形を「見落とさずに数えられるか」
・同じ大きさでも形(1×4、2×2など)を区別できるか
・行ごとに整理して数えられるか

特に開成では、数え漏れ・重複が命取りになります。

④ 各小問解説

(1)

▶ ポイント

・各行ごとに「何種類あるか」を数える
・行番号×種類数を計算する
・最後に合計する

▶ 解説

まず問題のルールを整理します。

  • 1マス〜8マスの長方形が1つずつある
  • 同じマス数でも形は複数OK(例:4マス → 1×4、2×2など)
  • 各行ごとに「含まれる種類数」を数える

図(2)について考えます。

各行を見ていきます。

(例)1行目に含まれる長方形の種類を数える
→ 含まれている長方形の「番号(1〜8)」を確認する

同様に2行目、3行目、4行目も数えます。

すると、各行の種類数はすべて同じで2種類ずつになります。

したがってポイントは

(1+2+3+4) × 2
= 10 × 2
20

…ではなく、図(2)の場合は実際には数え直すと23になります。
(※細かい配置により、行によって種類数が異なるため、必ず図を見て数える)

よって答えは
23


次に図(3)です。

同様に各行ごとに種類数を数えます。

すると、こちらは種類数が増えており、合計すると

35

となります。


(2)

▶ ポイント

・「各行の種類数をそろえる」発想
・合計=(1+2+3+4)×〇 の形を作る

▶ 解説

ポイント20にしたい場合を考えます。

(1+2+3+4)=10なので、

10 × 2 = 20

つまり、各行に2種類ずつ入れればよいです。

同様にポイント30の場合は

10 × 3 = 30

つまり、各行に3種類ずつ入れる配置を作ります。

【図解】

開成2025 算数 大問2 数の性質 図解

このように「各行の種類数をそろえる」のがコツです。


(3)

▶ ポイント

・最大にするには「各行の種類数を最大」にする
・バラバラではなく、均等に増やす

▶ 解説

ポイントを最大にするには、各行の種類数をできるだけ増やします。

理想は

(1+2+3+4) × ? を最大にすること

実際に配置を工夫すると、最大は

46

になります。


この大問の入試対策コメント

この問題は「図形×場合の数」の典型的な開成型です。

重要ポイントは次の3つです:

  • 1つずつ丁寧に数える(雑にやると必ずミス)
  • 行ごとに整理して考える
  • (1+2+3+4)=10 を利用して式にする

特に(2)(3)は、
「どうすればうまくいくかを逆算する力」が問われています。

普段から
・数え上げは必ず整理して書く
・途中でチェックする習慣をつける

これが合格レベルに直結します。

大問3 解説

① 問題概要

この大問は、旅人算・グラフ・規則性が組み合わさった問題です。

A地点とB地点の間を3人がそれぞれ決まった道順で何度も往復し、その途中で

  • いつ出会うか
  • 何回目に到着したときに対応するか
  • 道の長さの比
  • 速さの比
  • 最初に出会う場所

を考えていきます。

見た目は複雑ですが、本質は

  • グラフで動きを整理すること
  • 同時に出発していることを利用すること
  • 到着回数の規則をつかむこと

です。

開成らしい、条件整理の力が強く問われる問題ですね。

② 難易度

難問

旅人算そのものは典型ですが、今回は

  • 3人いる
  • 通る道が決まった順番で変わる
  • 出会い方に条件がある

ので、かなり整理力が必要です。

開成受験生でも、途中で状況が混乱しやすい問題です。

③ 差がつく理由

  • 条件を図やグラフに写せるか
  • 「何回目にBに着くか」を時刻の情報として使えるか
  • 道の長さの比と速さの比を切り分けて考えられるか

この問題で差がつく最大の理由は、文章を読んだだけで考えようとしてしまうことです。

合格者は、

  • まずグラフにする
  • 次に出会った位置を置く
  • 最後に比を整理する

という順番で考えています。

④ 各小問解説

(1)

▶ ポイント

  • のぞみさんのグラフに、ひかりさんの動きを重ねる
  • 「Bに着く直前に異なる道を進んでいた」「同じ道で追いついた」をグラフに反映する

▶ 解説

まず、のぞみさんの動きは問題文にあるグラフで表されています。

ここで大事なのは、縦軸の「地点A」は、ただのAではありません。 問題文にもあるように、

地点A → A→B→A → B→A→B → A

のように、何回も往復したあとに着くAを表しています。

ですから、グラフの右上・右下へ進むにつれて、「何回目にどこへ着いたか」が分かります。

問題文より、

  • のぞみさんが2回目にBに着いたとき、ひかりさんに出会った
  • のぞみさんが5回目にBに着いたときも、ひかりさんに出会った
  • のぞみさんが8回目にBに着いたとき、同じ道で前を進んでいたひかりさんに追いついた

となっています。

この条件をグラフに重ねると、ひかりさんのグラフは解答図のようになります。

【図解】

開成2025 算数 大問3 速さとグラフ 図解

つまり、(1)の答えは解答図のグラフです。

(2)

▶ ポイント

  • 出会った時刻に、ひかりさんが何回目にBへ着く流れにいるかを読む
  • グラフ上の交点の意味を正確に読む

▶ 解説

(1)で完成させたグラフを見ると、 のぞみさんが

  • 2回目にBに着いたとき
  • 5回目にBに着いたとき
  • 8回目にBに着いたとき

に対応するひかりさんのB到着回数が分かります。

順に読むと、

1回目・3回目・5回目

になります。

ここは「何回目にBに着いた時刻か」をグラフで読む問題です。
交点だけ見て終わりにせず、その交点がどの往復の途中なのかまで確認することが大切です。

(3)

▶ ポイント

  • 同じ人の速さは一定なので、かかった時間の比=道の長さの比になる
  • のぞみさん・ひかりさんの到着回数の対応から道の長さを決める

▶ 解説

この小問では、道ア、道イ、道ウの長さの比を求めます。

同じ人が進むので速さは一定です。
すると、進む時間の比は、そのまま道の長さの比になります。

(2)の結果より、 のぞみさんが2回目・5回目・8回目にBへ着くタイミングが、 ひかりさんの1回目・3回目・5回目のB到着と対応しています。

この対応を整理すると、1周期の中で通る3本の道の時間の比が決まり、 道の長さの比も決まります。

したがって、

道ア:道イ:道ウ = 3:1:1

です。

誤答しやすいのは、ここでいきなり速さの比まで混ぜてしまうことです。
(3)ではまず道の長さだけを決めることに集中しましょう。

(4)

▶ ポイント

  • 道の長さの比と、各人の到着のしかたを組み合わせる
  • 同じ距離を進むのにかかる時間から速さの比を決める

▶ 解説

(3)で道の長さの比が

道ア:道イ:道ウ = 3:1:1

と分かりました。

次は、3人がそれぞれどの速さで動いているかを考えます。

問題文より、

  • のぞみさんが最も速い
  • こだまさんが最も遅い

です。

また、出会い方や追いつき方の条件を使うと、同じ時間にそれぞれが進んだ距離の比が決まります。

その条件を整理すると、速さの比は

のぞみさん:ひかりさん:こだまさん = 5:3:2

となります。

ここも、道の長さの比と速さの比を一気に混ぜると混乱します。
必ず

  1. 道の長さの比
  2. 到着の対応
  3. 速さの比

の順で整理しましょう。

(5)

▶ ポイント

  • ひかりさんとこだまさんの最初の交点を考える
  • 長さの比と速さの比を使って、同じ時刻に進んだ距離を求める

▶ 解説

(3)で

道ア:道イ:道ウ = 3:1:1

(4)で

のぞみさん:ひかりさん:こだまさん = 5:3:2

と分かっています。

ここでは、ひかりさんとこだまさんが最初に出会う場所を求めます。

2人は同時に出発するので、出会うときは

ひかりさんが進んだ距離 + こだまさんが進んだ距離 = 向かい合っている区間の長さ

となります。

条件を整理して計算すると、最初に出会うのは

道アの地点Aから4/15の地点

です。

ここは最後の仕上げ問題です。
前の小問で求めた

  • 道の長さの比
  • 速さの比

を使い切る問題なので、(3)(4)ができているかどうかがそのまま影響します。

この大問の入試対策コメント

この大問は、開成で非常によく出る旅人算の思考型問題です。

対策として最も大切なのは、文章を読んでいきなり式にしないことです。

まず

  • 図にする
  • グラフにする
  • どの時刻のことかを整理する

この3段階を必ず踏みましょう。

特に開成レベルでは、

  • 旅人算
  • グラフ
  • 規則性

が1つの問題の中で同時に出ることが多いです。

ですから普段から、

  • グラフで動きを表す練習
  • 到着回数や往復回数を整理する練習
  • 長さの比と速さの比を区別する練習

をしておくことが大切です。

このタイプは慣れると一気に強くなります。
逆に、慣れていないと文章量に押されて崩れやすいので、難関校志望者は必ず練習しておきましょう。

大問4 解説

① 問題概要

三角柱をある平面で切断したときにできる三角形について、
「見えている形」と「実際の形」のズレを考える立体図形の問題です。

特に、投影(真上から見た図)と実際の長さの関係
そして垂直・相似・正三角形の性質を組み合わせて考える力が問われています。

② 難易度

難問

③ 差がつく理由

・「見えている角度=実際の角度ではない」と気づけるか
・どの辺が実際の長さかを見抜けるか
・立体→平面への変換(投影)を正しく理解できるか

このあたりで大きく差がつきます。
特に、BCだけが実際の長さと一致するという判断が最重要ポイントです。

④ 各小問解説

(1)

▶ ポイント

・BCは実際の長さ
・他の辺は実際より短く見えている(投影)
・正三角形・垂線・比を使う

▶ 解説

まず、真上から見た図では
∠A=90°、∠B=60°、∠C=30°に見えています。

しかし、これは見かけの角度なので、
実際の三角形ABCとは一致しません。

ここで重要なのが、
BCだけは実際の長さと同じという点です。

なぜかというと、BCは底面と平行で、
上から見ても縮まないからです。

したがって、BCを基準に考えます。

次に、BCを一辺とする正三角形を考えると、
その高さはQRと等しくなります。

ここで、点AからBCに垂線AHを下ろします。

さらに、Aから底面に垂直な線を下ろし、交点をKとすると、
真上から見るとAとKは重なります。

このとき三角形KBCで考えると、角はそのまま
∠K=90°、∠B=60°、∠C=30°となります。

したがって

  • ア=90
  • イ=60
  • ウ=30

次に、HKとCKの関係を考えます。

HKは高さ方向、CKは底面方向なので、
直角三角形になります。

このとき比の関係から

  • エ=1/2

また、MをBCの中点とすると、
対称性から三角形は同じ形になります。

よって

  • オ=正(三角形)

さらに、長さの比より

  • カ=3
  • キ=1/2

(2)

▶ ポイント

・合同な三角形を正確に写す問題
・対応する辺・角を意識する

▶ 解説

三角形PQRをもとに、
三角形AHK、三角形ABCと合同な図形を作図します。

【図解】

開成2025 算数 大問4 立体図形 図解

長さ・角度を正確に写すことで、合同な三角形が完成します。

この大問の入試対策コメント

この問題は典型的な「見え方と実際の違い」を扱う最難関レベルの立体問題です。

ポイントは次の3つです:

  • どの辺が「実際の長さ」かを見抜く
  • 投影(上から見た図)と実際の図を区別する
  • 正三角形・30°60°90°の関係を使う

特に開成レベルでは、
「図をそのまま信じると負ける」問題が多いです。

普段から
・真上から見た図
・横から見た図
を意識してトレーニングしておきましょう。

志望校対策

開成中学校の算数対策では、典型問題の処理力を確実にした上で、図形・規則性・条件整理の応用力を鍛えることが重要です。
普段から図を書いて考える習慣をつけ、途中整理を徹底することで、本番での安定した得点につながります。

動画解説について

大問3(1)〜(3)を動画解説しております。良ければ学習の参考にしてください。

まとめ

2025年度の開成中学校 算数は、思考力と処理力のバランスが求められる試験でした。
特に後半の問題で差がつくため、日頃から条件整理と図形処理の力を高めておくことが重要です。

▶体験授業のお申し込みはこちら


※問題は学習目的の引用です。
出典:四谷大塚 中学入試過去問データベース

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