3けた整数の条件付き場合の数
「偶数」×「百の位 > 十の位」の完全攻略
1、2、3、4、5 の5枚のカードがあります。
この中から3枚を並べて3けたの整数を作ります。
ただし、以下の条件があります:
- 条件①:3けたの整数は偶数
- 条件②:百の位 > 十の位
このような整数は全部で何個ありますか。
この4枚の中から2枚を選んで百の位と十の位に置く。
どの2枚を選んでも、大きい方を百の位・小さい方を十の位に置けば条件②を満たせる。
つまり「選んだ2枚の組み合わせ」の数がそのまま答えになる(並べ方は1通りに決まるので)。
| 選ぶ2枚 | 百の位 | 十の位 | 一の位 | 整数 |
|---|---|---|---|---|
| {1,3} | 3 | 1 | 2 | 312 |
| {1,4} | 4 | 1 | 2 | 412 |
| {1,5} | 5 | 1 | 2 | 512 |
| {3,4} | 4 | 3 | 2 | 432 |
| {3,5} | 5 | 3 | 2 | 532 |
| {4,5} | 5 | 4 | 2 | 542 |
同じく4枚から2枚を選んで百の位と十の位に置く。
大きい方を百の位に置けばすべて条件を満たす。
| 選ぶ2枚 | 百の位 | 十の位 | 一の位 | 整数 |
|---|---|---|---|---|
| {1,2} | 2 | 1 | 4 | 214 |
| {1,3} | 3 | 1 | 4 | 314 |
| {1,5} | 5 | 1 | 4 | 514 |
| {2,3} | 3 | 2 | 4 | 324 |
| {2,5} | 5 | 2 | 4 | 524 |
| {3,5} | 5 | 3 | 4 | 534 |
── 開成受験生が実戦でどう考えるべきか、思考実況形式で解説 ──
→ 場合の数+2条件だと即認識。
→ 2条件が「位置の制約」と「大小の制約」の異種なので、位置の制約(偶数=一の位固定)を先に処理し、残りで大小条件を適用する流れが見える。
- 「偶数」という言葉 →「一の位が偶数」に即翻訳。1〜5で偶数は2と4のみ。選択肢が2つだと分かった瞬間に場合分け2択が確定する
- 「百の位 > 十の位」 → これは「並べ方」ではなく「選んだ2枚の大小関係」の条件。組み合わせで考えると数えやすいと気づく
- カードはすべて異なる数字(1〜5)→ 重複なし。同じ数字を複数回使うケースを心配しなくてよい
| 条件 | 影響する位 | 選択肢の数 | 処理のしやすさ |
|---|---|---|---|
| 偶数(一の位が偶数) | 一の位のみ | 2択(2か4) | ★★★ 最も制約が強い |
| 百の位 > 十の位 | 百の位・十の位 | 組み合わせに依存 | ★★ 組み合わせ思考で整理可 |
→ 制約が強い「一の位から先に固定」するのが正解への最短ルート。
- 一の位を最初に固定(2か4の2択)。これで「残り4枚から百・十の位を2枚選ぶ」問題に帰着する
- 百の位と十の位は「2枚の組み合わせ」として考える。大きい方が自動的に百の位に来るので、並べ方ではなく組み合わせで数えれば重複なしで正確に数えられる
つまり「2枚を並べる(順列)」ではなく「2枚を選ぶ(組み合わせ)」として数えれば、過不足なくちょうど1通りずつ対応する。
→ 大小条件は「組み合わせに帰着できる」というパターン認識が重要。
- 単元:場合の数(順列・組み合わせの融合)+ 場合分け
- 「一の位 → 組み合わせ(百・十の位)」という2段階の分けて考える思考が軸
- 「大小条件 → 組み合わせに帰着」というパターンを知っているかどうかが差を生む
→ 制約の強い場所(一の位=2択)を先に固定すれば、残りの問題がシンプルになる。
「大きい数>小さい数」の組み合わせは全体の半分なので 12 ÷ 2 = 6通りとも計算できるが、「なぜ半分か」の説明が別途必要になる。
→ 最初から「組み合わせ = 2枚を選ぶだけ」で考えれば、大小関係は自動的に1通りに決まり、説明が自然でミスが減る。
- 1〜5の5枚のうち偶数は 2・4 の2枚のみ。奇数(1・3・5)は一の位に置けない
- この「偶数が2枚しかない」という事実が、場合分けを2ケースに絞る決定的な根拠
- もし「1〜9」等の範囲なら偶数が4枚以上になるため、場合分けの数が変わる。カードの範囲を正確に把握することが重要
一の位が4のとき残りは{1,2,3,5}の4枚。
どちらも「4枚から2枚の組み合わせ」であり、4C2 = 6通り。
→ 一の位のカードが違っても「4枚から2枚を組み合わせる」という構造は同じ。合計は 6×2 = 12通りと素早く求められる。
※これは正しく数えられるべきパターン。しかしたまに「一の位以外の偶数は使えない」と混同するミスが起こる。
百の位・十の位の2枚について「順列(大小無視)」で数えてから、大小条件で半分に絞る考え方。
✔ 速いが「÷2の根拠」を正確に言えることが必要。「カード番号が全部異なるので大小は必ず決まり、大きい方が百の位になるパターンと小さい方が百の位になるパターンは1対1で対応する」という説明が必須。
百の位に置ける数字は「百の位 > 十の位」があるので2以上(十の位が1以上なら百の位は2〜5のどれか)。百の位の値で場合分けし、偶数条件を後から当てはめる別アプローチ。
| 百の位 | 十の位の選択肢 | 十の位の数 | 一の位の偶数 | 個数 |
|---|---|---|---|---|
| 2 | 百の位より小さい:1のみ | 1通り | 残り{3,4,5}→偶数は4のみ | 1 |
| 3 | 1,2の2択 | 2通り | 残り{偶数}→各2通りで偶数あり | 2×2=4 |
| 4 | 1,2,3の3択 | 3通り | 残り{偶数}→各で偶数あり | 3×? |
| 5 | 1,2,3,4の4択 | 4通り | 残り{偶数}→各で偶数あり | 4×? |
⚠️ この方法は「一の位に使える偶数が残っているか」の確認が各ケースで必要になり、表が複雑になる。初手の方針としては推奨しない。本番では「一の位固定 → 組み合わせ」の主解法が最もシンプル。
| 解法 | 速さ | ミスのしにくさ | 本番推奨度 |
|---|---|---|---|
| 一の位固定 → 組み合わせ(主解法) | ★★★ | ★★★ | ◎ 第一推奨 |
| 順列 ÷ 2(別解①) | ★★★ | ★★(根拠の説明必要) | ○ 根拠を言える人向け |
| 百の位で場合分け(別解②) | ★ | ★(複雑・漏れリスク大) | △ 非推奨 |
「偶数 → 一の位が2か4」という翻訳を0.5秒で終わらせ、「最も制約の強い位置から固定する」という方針を即決できる。
さらに「百の位 > 十の位 → 組み合わせに帰着できる」という変換も即座に行える。この2つの変換が自動化されているかどうかが合否を分ける。
2つの条件が同時に出てきたとき、「どちらの条件を先に処理すべきか」の判断基準がない。
または「偶数」という言葉から「一の位に注目する」変換ができず、問題全体を漠然と眺めたまま時間を浪費する。
「百の位 > 十の位」という大小条件が出たとき、「2枚の順番は大小で自動決定される → 組み合わせで数えれば足りる」という変換が自動的に出てくるかどうか。
これは暗記ではなく、「組み合わせとは何か」を本質的に理解しているかどうかの問いかけ。
- 「条件を位の制約に翻訳する」力が問われている ── 偶数/奇数・3の倍数・各位の合計など、数の性質を「位の条件」に変換するスキルは頻出
- 「場合分けの軸はどれにすべきか」の設計力 ── 一の位・百の位・条件の種類、どの軸で場合分けするかで計算量が10倍変わることがある
- 答えが小さい(12個)ため、列挙で検算できる問題。計算後に「本当に12個あるか」を5個だけ確認する習慣が本番ミス防止になる
この問題の本質は「条件を位の制約に翻訳し、処理しやすい順に固定していく」ことです。
2つの条件が一見複雑に見えても、
①「制約が強い位(一の位)から固定する」
②「大小条件は組み合わせに帰着する」
という2つのパターンを持っていれば、瞬時に12通りという答えに到達できます。
「どの公式を使うか」ではなく「どの順序で条件を処理するかを設計できるか」が開成の求める力です。
- 「奇数の3けた整数を作れ」:一の位が奇数(1・3・5の3択)に変わるだけで同じ枠組みが使える
- 「3の倍数の3けた整数を作れ」:一の位では判定できず「各位の和が3の倍数」という条件に変わる → 枠組みは同じだが場合分けが増える。今回のパターンが土台になる
- 「百の位 < 十の位 < 一の位」(昇順):3桁すべてに大小条件がつく場合も「3枚の組み合わせを選べば並べ方は1通り」という同じ論理で処理できる
- 「AB>CDとなる4桁整数」等の上位問題:大小条件を組み合わせに帰着するパターンが発展問題にそのまま現れる
- 「偶数/奇数/倍数」が条件に出たら、即座に「一の位の条件」に翻訳する癖をつける
- 複数条件が出たら「どの条件が最も場所を絞るか?」を最初に問う習慣をつける
- 「大小関係の条件 → 組み合わせで数える」を反射的に出せるよう練習する
- 答えが小さいとき(〜20個程度)は列挙による検算を必ずセットで行う
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