中学受験で塾の宿題が終わらない原因は?無理なく回すための整理方法
「毎日勉強しているのに、塾の宿題が終わらない」
「宿題を片づけるだけで一週間が終わってしまう」
「全部やらせようとすると、子供とけんかになる」
中学受験では、このような悩みがよくあります。
宿題が終わらないと、保護者は「勉強時間が足りないのではないか」と考えがちです。しかし、時間を増やすだけで解決するとは限りません。
理解できていない問題に長時間悩んでいたり、すでにできる問題を何度も解いていたりすることもあります。宿題の量が子供の現在の学力に合っていない場合もあるでしょう。
大切なのは、宿題をすべて終わらせることではありません。必要な問題を選び、理解した内容を自分の力で使えるようにすることです。
目次
- 中学受験で塾の宿題が終わらない原因
- 塾の宿題は全部やる必要があるのか
- 宿題の優先順位を決める方法
- 算数の宿題が終わらないときの対処法
- 宿題を一週間で回す学習計画
- 親が手伝うときに気をつけたいこと
- 宿題を減らしても成績を上げる方法
- まとめ
- FAQ
中学受験で塾の宿題が終わらない原因
宿題が終わらない原因は、単純な勉強不足だけではありません。原因を見分けないまま学習時間を増やすと、子供が疲れてしまいます。
問題の難易度が合っていない
現在の学力より難しい問題が多いと、一問に長い時間がかかります。
考える時間は必要ですが、解き方の手がかりを何も持っていない状態で悩み続けても、学習効果はあまり上がりません。
特に算数では、前の単元の理解が不十分なために、今習っている内容がわからなくなることがあります。割合が理解できていなければ、食塩水や売買損益で苦労します。比がわかっていなければ、速さや図形にも影響します。
目の前の宿題を終わらせる前に、必要な単元まで戻った方が早く解決することもあります。
一問ごとの時間を決めていない
難しい問題に30分、40分とかけてしまう子供は珍しくありません。
粘り強く考えること自体は大切です。ただし、毎日の宿題を進める時間と、難問をじっくり考える時間は分けた方がよいでしょう。
宿題では一問あたりの時間を決め、手が止まった問題には印をつけて先へ進みます。後から先生に質問したり、解説を読んだりすれば、全体の進みがよくなります。
すべての問題を同じように扱っている
宿題には、子供にとって簡単な問題、少し考えれば解ける問題、まだ難しい問題が混ざっています。
それらをすべて同じ回数、同じ時間をかけて解くのは効率的ではありません。
すでにできる問題は確認だけで構いません。少し考えれば解ける問題には時間をかけ、現時点では難しすぎる問題は後回しにします。
授業中に理解できていない
授業中に内容を理解できていれば、家庭での宿題は復習になります。授業を十分に理解できていないと、家で一から学び直すことになるため、宿題に時間がかかります。
板書を写すことだけに集中している場合や、わからないまま授業が先へ進んでいる場合は注意が必要です。
宿題のやり方だけでなく、授業の受け方も確認してみましょう。
集中が途切れている
机に2時間座っていても、実際に集中している時間が1時間とは限りません。
途中でスマートフォンを見たり、何度も席を立ったりしていると、勉強時間の割に宿題が進みません。
長時間続けるより、25分勉強して5分休むなど、短い時間に区切った方が集中しやすい子供もいます。
塾の宿題は全部やる必要があるのか
塾から出された宿題を全部やろうとする姿勢は立派です。しかし、すべて終わらせることが最良とは限りません。
塾の教材や宿題は、さまざまな学力の生徒に対応できるように作られています。そのため、子供によっては量が多すぎたり、難しすぎたりします。
宿題を全部終わらせても、急いで答えを埋めただけなら、十分な学習にはなりません。一方、問題数は少なくても、解き方を理解して自力で解き直せたなら、実力につながります。
宿題を次の三つに分けると整理しやすくなります。
| 分類 | 問題の状態 | 対応 |
|---|---|---|
| A | 自力ですぐに解ける | 一度確認して終える |
| B | 少し考えれば解ける | 優先して取り組む |
| C | 解き方がわからない | 印をつけて質問する |
最も力を入れたいのはBの問題です。
難しすぎず簡単すぎない問題に取り組むと、理解できる範囲が少しずつ広がります。Cの問題ばかりに時間を使うと、宿題が進まず、子供の自信も失われやすくなります。
宿題の優先順位を決める方法
宿題を減らす場合も、気分で問題を選ぶのは避けたいところです。何を優先するか、一定の基準を作りましょう。
基本的な優先順位は次のとおりです。
- 授業で扱った基本問題
- 授業中に間違えた問題
- 一度解いたが、自力では再現できない問題
- 志望校で出題されやすい単元
- 発展問題や難問
基本問題を理解しないまま難問に進んでも、なかなか解けるようにはなりません。
中学受験では難しい問題が目立ちますが、合否を分けるのは基本問題や標準問題であることが少なくありません。多くの受験生が解ける問題を確実に得点する力を先につける必要があります。
塾から難問まで指定されている場合は、担当の先生に相談してもよいでしょう。「宿題が多いです」と伝えるだけでなく、どの問題に何分かかっているかを示すと、具体的な助言を得やすくなります。
算数の宿題が終わらないときの対処法
算数は一問に時間がかかるため、宿題が終わらない原因になりやすい教科です。
途中式や図を残す
答えだけを書いていると、間違えた原因がわかりません。解き直すときにも、最初から考え直すことになります。
途中式、線分図、面積図、ダイヤグラムなどを残しておけば、どこまで理解できていたかを確認できます。
書く時間がもったいないように見えますが、長い目で見ると解き直しの時間を減らせます。
考える時間の上限を決める
基本問題なら5分、応用問題なら10分など、考える時間の目安を決めます。
時間を過ぎても方針が立たない場合は、問題番号に印をつけて先へ進みます。解説を読む場合も、答えを写して終わりにしてはいけません。
解説を閉じて、何も見ずにもう一度解くところまでが学習です。
解き直す問題を絞る
間違えた問題をすべて同じ日に解き直すと、時間が足りなくなります。
計算ミスや問題文の読み違いなら、その場で直せるでしょう。解き方そのものがわからなかった問題は、授業や質問で理解してから解き直します。
間違いの種類によって、対応を変えることが大切です。
宿題を一週間で回す学習計画
一週間の最終日にまとめて宿題をすると、わからない問題を質問する時間がなくなります。
授業を受けた直後から、少しずつ進める方が効率的です。
| 時期 | 主な学習内容 |
|---|---|
| 授業当日 | 授業内容と間違えた問題の確認 |
| 翌日 | 基本問題と標準問題 |
| 2〜3日後 | 残りの宿題と苦手問題 |
| 次の授業前 | 間違えた問題の解き直し |
| 週末 | 一週間の弱点整理と計画の修正 |
計画を立てるときは、問題数だけでなく、時間で区切る方法も有効です。
「算数の宿題を全部終わらせる」では、終わりが見えません。「算数を45分進める」と決めれば、子供も取り組みやすくなります。
計画どおりに進まなかった場合は、子供を責めるのではなく、計画の方を見直します。毎週修正を重ねることで、その子に合った学習量が見えてきます。
親が手伝うときに気をつけたいこと
保護者が宿題の管理を手伝うことは悪くありません。小学生が大量の課題を一人で整理するのは難しいからです。
ただし、答えや解き方をすぐに教えると、子供が自分で考える機会を失います。
保護者が担当するのは、主に次のような部分です。
- 宿題の量を一緒に確認する
- 優先順位を整理する
- 学習時間と休憩時間を決める
- わからない問題に印をつけさせる
- 質問する問題をまとめる
- 睡眠時間を確保する
問題を解くのは子供の役割です。保護者は勉強を教える人というより、学習しやすい環境を整える人と考えるとよいでしょう。
宿題が終わらないたびに叱られると、子供は理解することより、怒られないように答えを埋めることを優先します。それでは学習の目的が変わってしまいます。
宿題を減らしても成績を上げる方法
成績を上げるには、問題数よりも学習の質を意識する必要があります。
一度解いた問題について、次の三点を確認してみましょう。
- なぜその解き方を使うのか説明できる
- 翌日も何も見ずに解ける
- 数値や聞かれ方が変わっても対応できる
この状態になっていれば、その問題は身についたと考えられます。
反対に、何ページも宿題を進めていても、解説を見ながら答えを書いただけなら、テストでは使えません。
私は16年以上子供たちを指導してきましたが、宿題を大量にこなす子供より、間違えた数問を丁寧に解き直す子供の方が伸びることがあります。
努力は必要ですが、努力する方向も同じくらい大切です。宿題が多すぎるときは、量を減らすことを失敗だと考えず、理解を深めるための調整だと考えてよいでしょう。
まとめ
中学受験で塾の宿題が終わらないときは、勉強時間を増やす前に原因を確かめる必要があります。
問題が難しすぎるのか、授業を理解できていないのか、一問に時間をかけすぎているのかによって、対処法は異なります。
塾の宿題は、すべて終わらせることが目的ではありません。基本問題や少し考えれば解ける問題を優先し、自力で解ける状態にすることが目的です。
宿題に追われて睡眠時間を削ったり、親子関係を悪くしたりする必要はありません。現在の学力と生活に合わせて学習量を調整し、無理なく続けられる形を作ることが、長い中学受験を乗り切る助けになります。
宿題の取捨選択や算数の優先順位を家庭だけで決めるのが難しい場合は、理数館でも一人ひとりの理解度に合わせた学習方法をご提案しています。
FAQ
中学受験の塾の宿題は、何時間くらい取り組めばよいですか?
学年や塾によって異なるため、一律には決められません。時間の長さより、集中して取り組めているか、睡眠時間を確保できているかを重視してください。毎日長時間かかる場合は、宿題の難易度や量が合っているかを確認しましょう。
塾の宿題が終わらないことを先生に伝えてもよいですか?
伝えた方がよいでしょう。取り組んだ時間、終わらなかった問題、特に時間がかかった単元を具体的に伝えると、優先する問題を指示してもらいやすくなります。
宿題を減らすと成績が下がりませんか?
必要な基本問題まで減らすと、成績に影響する可能性があります。しかし、難しすぎる問題や重複した問題を減らし、解き直しに時間を使うなら、かえって理解が深まることがあります。大切なのは、何を減らし、何に時間を使うかです。
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