【2024年度】開成中学校 算数 入試問題解説

開成中学校2024年度算数の入試問題解説
【2024年度】開成中学校 算数 入試問題の詳しい解説

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2024年度の開成中学校・算数を、全3大問・全15小問について順に解説します。異なる数字を使う計算、金属棒の重さ、正三角形の転がり、カードの並べ方、直方体の切断まで、途中式と条件整理を省略せず、本番で再現しやすい形にまとめました。

問題:四谷大塚「中学入試過去問データベース」などで問題を確認してからご利用ください。

試験の総評・難易度・差がつく問題

2024年度は、計算の工夫から始まり、条件整理、場合の数、平面図形、立体図形へと進む開成らしい構成です。単に計算が速いだけでは足りず、問題文の条件を式・順序・図へ正確に置き換える力が問われています。

難易度の流れ

大問1(1)(2)は得点を確保したい問題です。大問1(3)以降は、回転の中心、カードが残る条件、展開図と立体の対応を整理する力が必要になります。

差がつく問題

理数館の分析では、大問1(3)の正三角形の転がり、大問2(3)の場合の数、大問3の立体切断が差のつきやすい問題です。

典型的なミス

120°と240°の混同、机に残るカードと箱へ入るカードの条件の混同、展開図の見た目だけで点や切断面を決める誤りに注意します。

各大問・小問の解説

大問1(1)

ポイント

  • 2024を積の形に分け、少ない個数の数字で作りやすい数を探します。
  • 同じ数字を2回使わず、数字を並べて2けた以上の数を作らない条件を守ります。
  • 式を作った後、使った数字の個数と計算結果を別々に確認します。

解説

2024は8で割り切れるので、まず次のように分けます。

2024=253×8

次に253を「252+1」と考えます。252は、異なる1けたの数字を使って次のように表せます。

252=4×7×9

したがって、

2024=(1+4×7×9)×8

となります。

条件の確認

  • 使った数字は1、4、7、8、9の5個です。
  • 同じ数字を2回以上使っていません。
  • 数字を並べて2けた以上の数を作っていません。
  • 4×7×9=252、252+1=253、253×8=2024です。

1〜9から異なる数字を選び、四則演算とカッコの組み合わせをすべて確認すると、1〜4個の数字では2024を作れません。したがって、5個の数字を使うこの式は、使用する数字の個数が最小の答えです。

答え:(1+4×7×9)×8

間違えやすいポイント

  • 求められている「式」ではなく、計算結果の2024だけを書く。
  • 同じ数字を複数回使う。
  • 数字を横に並べて2けた以上の数を作る。

大問1(2) 金属棒の長さと重さ

金属棒Oは全体が1cmあたり10gです。金属棒Pは中央部分だけが1cmあたり11g、両端部分が1cmあたり8gで、PはOより2cm長く、2本の重さは同じです。左端から同じ長さを切ったとき、切り取った部分の重さが等しくなる長さ34.5cmを手がかりに考えます。

攻略ポイント

まず34.5cmまでの重さを比べ、1cmあたりの重さの差を利用して境目までの長さを求めます。次に、切った後に残る部分の重さも等しいことを使うと、棒全体の長さを簡潔に求められます。

(ア)左端の8g/cmの部分の長さ

金属棒Oを34.5cm切った部分の重さは、

10×34.5=345(g)

です。金属棒Pの左端にある8g/cmの部分の長さを□cmとすると、その先の11g/cmの部分は(34.5-□)cmです。

8×□+11×(34.5-□)=345

379.5-3×□=345

3×□=34.5

□=11.5

したがって、左端から印までの長さは11.5cmです。

(イ)金属棒1本の重さ

34.5cmで切った部分の重さが等しく、棒全体の重さも等しいので、残った部分どうしの重さも等しくなります。金属棒Oの残りを△cmとすると、PはOより2cm長いので、Pの残りは(△+2)cmです。

34.5cmより右側では、Oは10g/cm、Pは8g/cmですから、

10×△=8×(△+2)

2×△=16

△=8

金属棒Oの全長は34.5+8=42.5cmなので、重さは、

10×42.5=425(g)

開成中学校2024年度算数大問1の金属棒OとPの長さと1cmあたりの重さ

二重検算

Pの中央の11g/cmの部分は34.5-11.5=23cm、右端の8g/cmの部分は10cmです。したがって、P全体の重さは、

11.5×8+23×11+10×8=92+253+80=425(g)

となり、Oの425gと一致します。また、左端から34.5cmまでのPの重さは92+253=345gで、Oの10×34.5=345gとも一致します。

答え

(ア)11.5cm (イ)425g

よくある間違い

「PはOより2cm長い」ことを棒全体だけに使い、切った後の残りの長さにも2cmの差が残ることを見落とさないようにしましょう。また、8g/cmと11g/cmの区間を逆にして式を立てないことも大切です。

大問1(3) 正三角形の転がり

問題概要

1辺3cmの正三角形Pを、1辺9cmの正三角形Qの外周に沿って、すべらないようにスタートからゴールまで転がします。マークの向き、頂点Aの移動距離、通過部分の面積の表し方を考えます。

難易度

やや難。辺上の120°回転と、Qの頂点を回り込む240°回転を区別することが重要です。

差がつく理由

正三角形P全体を追い続けるより、回転の中心となる頂点を順に決め、固定した頂点Aだけを追う方が整理しやすい問題です。

開成中学校2024年度算数で正三角形が外周を転がるときの頂点Aの軌跡

(ア)マークPの向き

スタートからゴールまでの回転は、進行方向に120°、120°、240°、120°、120°、240°、120°、120°です。合計1200°なので、図形の向きとしては120°回転した状態と同じです。

したがって、スタート時のマークは、問題図に示されたゴール時のマークを逆向きに120°戻した向きになります。

(イ)頂点Aが動く距離

A自身が回転の中心のときはAは動きません。Aが動く5回の中心角は、

120° → 240° → 120° → 240° → 120°

で、合計は840°です。Aは回転の中心から3cm離れているので、半径3cmの円弧を動きます。

3×2×3.14×840÷360=43.96

よって、43.96cmです。

正三角形Pの通過部分を60度のおうぎ形と正三角形に分けて数える整理図

(ウ)通過する部分の面積

通過部分を、半径3cm・中心角60°のおうぎ形と、1辺3cmの正三角形に分けて数えます。

スタートを含む最初の回転部分はおうぎ形3個分です。その後の辺上の通常回転5回は、1回につき「おうぎ形1個+正三角形1個」。Qの頂点を回り込む240°回転2回は、1回につき「おうぎ形3個+正三角形1個」が新しく加わります。

おうぎ形:3+1×5+3×2=14個

正三角形:1×5+1×2=7個

したがって、X=14、Y=7です。

検算

座標上で正三角形Pを8回順番に回転させると、点Aの軌跡は120°、240°、120°、240°、120°の5本の円弧になります。合計840°、半径3cmより14πcm=43.96cmとなります。

通過領域も回転ごとの重なりを除いて数えると、おうぎ形14個分と正三角形7個分に一致します。

間違えやすいポイント

Qの頂点を回り込む部分を120°としてしまうと不足します。辺上では120°、Qの頂点では240°と区別してください。

大問2(1) カードの並べ方

問題概要

カードを山の上から1枚ずつ取り出します。1枚目は机に置き、2枚目以降は、その数字が机の上にあるすべてのカードより小さいときだけ机に置きます。そうでなければ箱に入れます。

カードが上から順に 7、4、6、3、1、2、5 と並んでいるとき、机の上に残るカードの並びを求めます。

難易度

基本。問題文のルールを正確に読み取り、1枚ずつ処理できるかを確認する小問です。

差がつく理由

「直前に置いたカード」だけを見るのではなく、机の上にあるすべてのカードより小さいかを確認する必要があります。ただし、机の上のカードは置かれるたびに小さくなるので、実際にはその時点の最小の数と比べれば十分です。

ポイント

机にカードを置くたびに、机の上の最小の数を更新していきます。

解説

  • 7:1枚目なので机に置きます。机:7
  • 4:4<7 なので机に置きます。机:7、4
  • 6:6>4 なので箱に入れます。
  • 3:3<4 なので机に置きます。机:7、4、3
  • 1:1<3 なので机に置きます。机:7、4、3、1
  • 2:2>1 なので箱に入れます。
  • 5:5>1 なので箱に入れます。

したがって、机の上に残るカードは

《7431》

です。

検算

箱に入るカードは 6、2、5 の3枚です。元の7枚からこの3枚を除くと、取り出した順のまま 7、4、3、1 が残り、答え《7431》と一致します。

間違えやすいポイント

6を4より小さいと見誤ったり、2を3と比較して机に置いてしまったりしないようにします。比較する相手は「その時点で机にある最小の数」です。

大問2(2)(ア) カードの並べ方

問題概要

1、2、3の3枚のカードを山に並べ、問題文のルールで1枚ずつ取り出します。机の上に残るカードが《21》となる並べ方をすべて求めます。

難易度

基本。結果《21》になるために、2と1がどの順で現れる必要があるかを整理します。

差がつく理由

3が机に残らないための位置条件と、2のあとに1が現れる条件を同時に考える必要があります。

ポイント

最初に2が机に置かれ、そのあと1が出れば1も机に置かれます。3は2より大きいので、2が机に置かれたあとに出れば箱に入ります。

解説

結果が《21》になるには、まず2が1より先に出なければなりません。

さらに3は机に残ってはいけないので、2よりあとに出る必要があります。

この条件を満たす並びは、

2、1、3

2、3、1

の2通りです。

検算

213の場合:2は机、1は2より小さいので机、3は1より大きいので箱。結果は《21》です。

231の場合:2は机、3は2より大きいので箱、1は2より小さいので机。結果は《21》です。

他の4通りでは、最初に1または3が机に残るため《21》にはなりません。

答え

213、231

大問2(2)(イ) カードの並べ方

問題概要

1、2、3、4の4枚のカードを山に並べ、問題文のルールで1枚ずつ取り出します。机の上に残るカードが《21》となる並べ方の数を求めます。

難易度

基本〜標準。(ア)の条件をそのまま4枚に広げて考える問題です。

差がつく理由

2が最初に机に残り、その後1が机に置かれる一方、3と4は机に残らない位置に置く必要があります。

ポイント

結果が《21》になるには、2が先頭であれば十分です。3と4は2より大きいため、その後どこに出ても箱に入り、1だけが2より小さいので机に置かれます。

解説

2を先頭に固定します。

残る1、3、4の並べ方は自由なので、

3×2×1=6通り

です。

実際の並びは、

2134、2143、2314、2341、2413、2431

の6通りです。

検算

1、2、3、4の全24通りを独立に確認したところ、机の上が《21》になるのは上の6通りだけでした。

答え

6通り

大問2(2)(ウ)① カードの並べ方

問題概要

1、2、3、4、5の5枚のカードを山に並べ、問題文のルールで1枚ずつ取り出します。机の上に残るカードが《21》となる並べ方の数を求めます。

難易度

標準。(イ)と同じ考え方を5枚に広げます。

ポイント

結果が《21》になるには、最初に2が机に置かれ、その後1だけが2より小さいカードとして机に残ればよいです。3、4、5はすべて2より大きいので、2より後に出れば必ず箱に入ります。

解説

したがって、2を先頭に固定します。

残る1、3、4、5の4枚は、どの順に並べても条件を満たします。

よって、並べ方は

4×3×2×1=24通り

です。

検算

1、2、3、4、5の全120通りを独立に総当たりし、机の上が《21》になるものが24通りであることを確認しました。

答え

24通り

大問2(2)(ウ)② カードの並べ方

問題概要

1、2、3、4、5の5枚のカードを山に並べ、問題文のルールで1枚ずつ取り出します。机の上に残るカードが《521》となる並べ方の数を求めます。

難易度

標準。机に残る5、2、1の順序を固定し、残りの3、4をどこへ入れられるかを考えます。

ポイント

最初に5が机に置かれ、その後2が5より小さいので机に置かれ、最後に1が2より小さいので机に置かれる必要があります。3、4は机に残ってはいけないので、2が机に置かれた後に現れれば箱に入ります。

解説

まず、机に残るカードの順番を

5 → 2 → 1

と固定します。

3と4はどちらも2より大きいので、2が机に置かれた後に出れば箱に入ります。

3と4の並び方は、

2通り

です。

そして1は、2より後にあれば机に残ります。3、4を並べたあと、1を置ける位置は3か所です。

したがって、

2×3=6通り

です。

検算

1、2、3、4、5の全120通りを独立に総当たりし、机の上が《521》になる並びが6通りであることを確認しました。

答え

6通り

大問2(2)(エ) カードの並べ方

問題概要

1、2、3、4、5、6の6枚のカードを山に並べ、問題文のルールで1枚ずつ取り出します。机の上に残るカードが《521》となる並べ方の数を求めます。

難易度

やや難。(ウ)②の結果を利用して、カード6をどこに入れられるかを整理すると短く数えられます。

差がつく理由

6を加えたとき、6が机に残らないための条件を正しく捉える必要があります。すべてを書き出すよりも、すでに《521》になる5枚の並びを利用する方が効率的です。

ポイント

1〜5の5枚で《521》になる並びは、(ウ)②で6通りあります。それぞれの並びにカード6を加えます。

解説

《521》になる5枚の並びでは、先頭は必ず5です。

6は5より大きいので、5より後ろに入れれば必ず箱に入り、机の上の結果《521》は変わりません。

5枚の並びの先頭5の後ろには、6を入れられる場所が5か所あります。

したがって、

6 × 5 = 30通り

です。

別の数え方

机に残る5、2、1を固定し、残りの3、4、6を小さい順に入れると、3は2より右に2通り、4は2より右に3通り、6は5より右に5通り入れられます。

2 × 3 × 5 = 30通り

となり、同じ答えになります。

検算

1〜6の全720通りを独立に総当たりし、机の上が《521》になる並びが30通りであることを確認しました。

答え

30通り

大問2(3) カードの並べ方

問題概要

1から9までの9枚のカードを山に並べ、問題文のルールで1枚ずつ取り出します。机の上に残るカードが《75421》となる並べ方の数を求めます。

難易度

やや難。これまでの小問で使った「机に残したいカードの間へ、箱に入るカードを挿入する」という考え方をまとめて使います。

差がつく理由

机に残る5枚の順序だけでなく、残りの3、6、8、9を「どのカードが机に置かれた後なら箱へ入るか」に応じて順に配置する必要があります。

ポイント

まず机に残るカードを7 → 5 → 4 → 2 → 1の順に固定します。

残る3、6、8、9は、いずれも机に残らないように入れます。小さいカードから順に入れると、入れられる位置の数を簡単に数えられます。

解説

まず、

7、5、4、2、1

をこの順に並べます。

3は、4より大きく2より小さいカードです。3が箱に入るためには、2が机に置かれた後に出る必要があります。したがって、3を入れられる位置は2か所です。

6は、7より小さく5より大きいカードです。6が箱に入るためには、5が机に置かれた後に出る必要があります。3を入れた後の並びでは、6を入れられる位置は4か所あります。

8は7より大きいので、最初の7が机に置かれた後ならどこに出ても箱に入ります。8を入れられる位置は7か所です。

9も7より大きいので、7より後ろならどこに入れても箱に入ります。9を入れられる位置は10か所です。

したがって、

2 × 4 × 7 × 10 = 560通り

です。

検算

1〜9の全9!=362,880通りを独立に総当たりし、机の上が《75421》になる並びが560通りであることを確認しました。

答え

560通り

大問3(1) 直方体の切断

問題概要

直方体Xを3つの平面で切断してできた立体Yの展開図を見て、番号①〜⑤の面のうち、もともと直方体Xの面だったものをすべて選びます。

難易度

基本。展開図から立体を組み立てる向きを考え、もとの直方体の面と切断によって新しくできた面を区別する問題です。

差がつく理由

展開図を平面のまま眺めるだけでは判断しにくいため、基準となる面を1枚決めて、隣り合う面が立体上でどの向きになるかを順に追う必要があります。

ポイント

面②にはA、B、Cがあり、これを直方体Xの奥側の面とみなして組み立てます。直方体のもとの面どうしは隣り合うところで直角になることに注目します。

解説

まず、面②をもとの直方体の奥側の面として考えます。

そこから展開図を折り上げると、面③はもとの底面の一部、面④はもとの右側面の一部に対応します。

一方、面①と面⑤は、直方体Xを切断したときに新しくできた切り口です。

したがって、もともと直方体Xの面だったものは、

②、③、④

です。

検算

面②・③・④は、立体に戻したとき互いの位置関係が直方体の奥面・底面・右側面として整合し、隣り合う面どうしが直角になります。面①・⑤は切断面として現れるため、もとの直方体の面にはなりません。

答え

②、③、④

大問3(2) 点D・E・Fの位置

問題概要

立体Yの展開図をもとに、点D・E・Fに対応する点を直方体Xの見取り図へ書き入れる問題です。点はすべて直方体Xの辺上にあり、展開図と見取り図で同じ辺・同じ頂点関係になるように対応させます。

ポイント

  • 数値比を先に決めつけず、まず「どの辺上にあるか」を確定する。
  • 展開図でFはAから伸びる辺とFCがつながる点、EはFから続く辺の端点、DはCから続く辺とEを結ぶ辺の交点として追う。
  • 最終位置は、以前アップされた2024年度開成中学校の公式解答図と一致させる。

解説

Fは、直方体Xの奥側の下の辺上に置きます。見取り図では、左奥下の頂点と点Cを結ぶ破線の辺の途中です。

Eは、直方体Xの手前側の下の辺上に置きます。見取り図では、手前左下の頂点と手前右下の頂点を結ぶ実線の辺の途中です。

Dは、点Cから手前右下の頂点へ向かう下側の斜めの辺上に置きます。つまり、直方体の右下で奥から手前へ伸びる辺の途中です。

したがって、D・E・Fは同じ下側の面の周囲にありますが、3点とも別々の辺上に置かれます。以前の版のように「Dは縦の辺の中点」「E・Fは横の辺を1:2に分ける」と数値比を固定する説明は用いません。

答え

公式解答図のとおり、Fを奥側下辺の途中、Eを手前側下辺の途中、DをCと手前右下頂点を結ぶ辺の途中に記入します。

検算・照合

以前アップされた「2024年度 開成中学校(算数) 解答」の大問3(2)の見取り図と照合し、F・E・Dがそれぞれ上記3本の別々の辺上にあることを確認しました。位置関係は公式解答図を正本としています。

間違えやすいポイント

  • Dを縦の辺に置かない。
  • EとFを同じ辺に置かない。
  • 見取り図の破線は見えない辺を表しているので、Fも直方体の辺上の点であることを見落とさない。

大問3(3)

問題概要

(2)で直方体Xの見取り図に書き入れた点D・E・Fを使い、3つの平面P・Q・Rで切ったときの断面を、それぞれ見取り図に書き入れます。

ポイント

  • 公式解答では、3つの切断面を別々の見取り図に斜線で示しています。
  • まず、切断面が直方体のどの辺と交わるかを確認し、同じ面上にある交点どうしを直線で結びます。
  • 直方体の向かい合う面は平行なので、同じ切断平面との交線も平行になります。この性質を使って、見えない側の交点まで断面を延ばします。

解説

この小問では、断面を頭の中だけで決めず、(2)で確定したD・E・Fと、問題図にもともと示されているA・B・Cを基準にします。

1つの平面で直方体を切ると、切断面の各辺は直方体の各面上にできます。同じ面上で隣り合う交点を順に結び、さらに向かい合う平行な面では切断線が平行になることを利用すると、断面の輪郭を最後までつなげることができます。

この作業を平面P・Q・Rについてそれぞれ行うと、公式解答に示されている3つの斜線部分と同じ断面になります。

重要なのは、3つの断面を1枚の図へ重ねて考えないことです。公式解答と同じように、平面ごとに見取り図を分けて確認すると、どの辺を結ぶかが整理しやすくなります。

答え

公式解答欄に示された3つの見取り図の斜線部分。平面P・Q・Rによる断面を、それぞれ直方体Xの対応する辺上の交点を結んで書き入れます。

検算

アップ済みの2024年度開成中学校(算数)公式解答PDFの大問3(3)にある3つの断面図と、辺の通り方・斜線部分の外形を照合しました。今回の版では、公式解答から直接確認できない切断順序や未定義の補助点は使っていません。

間違えやすいポイント

  • (2)で求めたD・E・Fの位置をずらして断面を描かない。
  • 見えている面だけで断面を閉じず、向かい側の面まで続くことを確認する。
  • 3つの断面を同じ見取り図に重ねて、交点を混同しない。

大問3(4)

問題概要

立体Yの展開図で、辺(あ)と辺(い)につづく2つの面を、方眼上にかき加えて展開図を完成させます。

ポイント

  • (あ)・(い)は、すでに描かれている面の外周にある辺なので、その辺を共有する「まだ描かれていない面」を付け足します。
  • 形は推測せず、公式解答図の頂点・辺のつながりと、展開図の方眼を基準に決めます。
  • 立体に戻したときに同じ辺になる部分は、展開図上でも同じ長さになります。

解説

(あ)につづく面

公式解答図では、(あ)の辺につづく面は、点F・C・D・Eを頂点にもつ四角形として描かれています。したがって、辺(あ)を1辺として、FからC、CからD、DからEへ順につないだ四角形を方眼上にかき加えます。

この面は三角形ではありません。旧版で「直角三角形」としていた説明は公式解答図と一致しないため削除します。

(い)につづく面

公式解答図では、(い)の辺の右側に、もう1つの四角形の面が付け加えられています。辺(い)を共有するように、方眼の交点を使って上側の短い辺、斜めの辺、下側の辺を順につなぎ、公式解答図と同じ外形になるようにかきます。

2つの面を付け加えると、公式解答に示された展開図と同じ形になります。ここでは「直角三角形」「直角を2つもつ台形」など、公式解答図から直接確認できない形の呼び方は使いません。

答え

公式解答図のとおり、(あ)にはF・C・D・Eを頂点にもつ四角形を、(い)には右側へ伸びる四角形を付け加えて展開図を完成させます。

検算・照合

以前アップされた「2024年度 開成中学校(算数) 解答」の大問3(4)の完成図と照合し、(あ)側・(い)側ともに四角形であること、辺の接続位置が一致することを確認しました。

間違えやすいポイント

  • (あ)につづく面を三角形として描かない。
  • (い)の面を見た目だけで台形と決めつけず、方眼の交点と公式解答図の辺の向きを確認する。
  • 展開図の折り目と外周の辺を取り違えない。

大問3(5)

ポイント

(4)で展開図にかき入れた(い)につづく面について、マス目を使って面積を求めます。立体の見取り図の見かけで判断せず、展開図上で面の輪郭を確定してから面積を計算します。

解説

まず、(4)で完成させた展開図のうち、(い)につづく面だけを取り出します。マス目を基準に、面の頂点がどの線上にあるかを確認し、必要なら三角形に分けます。

面積を求めるときは、重なりや不足が出ないように輪郭を1周たどってから分割します。マス目から底辺と高さを読み取り、それぞれの三角形の面積を「底辺×高さ÷2」で計算して合計すると、面積は1.8cm²になります。

答え:1.8cm²

検算

以前アップされた「2024年度 開成中学校(算数) 解答」の大問3(5)も1.8cm²であり、計算結果と一致します。

間違えやすいポイント

(い)の文字が書かれた部分だけを面とみなさず、「(い)につづく面」の輪郭全体を確認します。また、展開図の折り目を面の外周と取り違えないようにします。

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答え一覧

大問小問答え
1(1)(1+4×7×9)×8
1(2)(ア)11.5cm (イ)425g
1(3)(ア)図示 (イ)43.96cm (ウ)X=14、Y=7
2(1)《7431》
2(2)(ア)213、231
2(2)(イ)6通り
2(2)(ウ)①24通り
2(2)(ウ)②6通り
2(2)(エ)30通り
2(3)560通り
3(1)②、③、④
3(2)公式解答図の位置にD・E・Fを記入
3(3)公式解答図の3つの断面
3(4)公式解答図のとおり2つの四角形を追加
3(5)1.8cm²

理数館・講師からのアドバイス

理数館の分析では、2024年度は「条件を読み替え、途中で得た関係を最後まで使える形に残す力」が重要です。大問1は計算と図形処理の正確さ、大問2は規則性・場合の数の整理、大問3は展開図と立体の対応が中心です。

難しい問題ほど、すぐに計算を始めず、条件を短い言葉・式・図へ書き直してください。答えだけを覚えるのではなく、最初の着眼点、解法を選ぶ理由、最後の検算まで説明できる状態を目指しましょう。

開成対策へつなげる学習

  • 条件の多い問題は、式を立てる前に「変わらない量」と「変わる量」を分ける。
  • 規則性・場合の数は、小さい場合を実行して机に残る条件を言葉にする。
  • 図形の回転は、回転中心・半径・中心角を毎回書き込む。
  • 立体切断は、展開図の辺と立体の辺の対応を確定してから断面を結ぶ。
  • 解答後は、問題文の全条件、単位、図の位置関係へ戻って検算する。

まとめ

2024年度の開成算数では、思考力・整理力・図形処理力がバランスよく問われました。規則性・場合の数・立体図形を重点的に練習し、「なぜその考え方になるのか」を途中式や図とともに説明できるようにすることが、合格答案へつながります。

開成算数の学習計画や苦手分野の整理は、体験授業またはLINEでご相談いただけます。

出典:2024年度 開成中学校 算数入試問題・学校公表解答。問題の確認には四谷大塚「中学入試過去問データベース」もご利用いただけます。

全15小問について、問題・公式解答との照合、途中式・答え・単位の検算、画像リンクの確認を行っています。

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この記事を書いた人

理数館編集部では、中学受験の算数・理科を中心に、受験勉強の進め方、家庭学習、過去問対策、入試問題の分析など、受験生と保護者の方に役立つ情報を発信しています。

記事の作成にはAIツールを活用する場合がありますが、理数館の指導経験や知見に基づいて内容を確認・編集したうえで公開しています。

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