中学受験の問題集は何周すればいい?繰り返しても成績が上がらない原因と正しい復習法

中学受験の問題集は何周すればいい?繰り返しても成績が上がらない原因と正しい復習法

中学受験の問題集は何周すればいい?繰り返しても成績が上がらない原因と正しい復習法

「問題集は何周すればできるようになりますか」

中学受験の指導をしていると、よく受ける質問です。

一般的には、同じ問題集を3周するとよいと言われます。しかし、同じ問題を何度も解いているのに、テストになると解けない子もいます。一方で、1回解いただけで理解し、似た問題にも対応できる子もいます。

大切なのは、問題集を何周したかではありません。

解き方を理解し、自分の力で再現できるようになったかどうかです。回数を目標にするのではなく、定着度を確認しながら繰り返す必要があります。

目次

  1. 問題集は何周すればよいのか
  2. 何度解いても成績が上がらない原因
  3. 問題を三つに分類する
  4. 正しい問題集の繰り返し方
  5. 答えを覚えてしまったときの確認法
  6. 算数・国語・理科・社会で復習方法を変える
  7. 問題集を増やすタイミング
  8. 保護者が確認するときの注意点
  9. まとめ
  10. FAQ

中学受験の問題集は何周すればよいのか

結論から言えば、すべての問題を一律に3周する必要はありません。

1回で理解できた問題を何度も解くのは、時間の使い方として効率的ではありません。反対に、3回解いても理解できていない問題は、4回目に進む前に解説を読み直したり、先生に質問したりする必要があります。

問題によって必要な回数は異なります。

問題の状態繰り返す目安
すぐに正解し、説明もできる1回で終了してよい
正解したが、解き方に迷った数日後にもう1回
解説を読めば理解できた2~3回
解説を読んでもよくわからない質問してから解き直す
何度も同じところで間違える前の単元まで戻る

「3周したから終わり」ではなく、「一人で解けるようになったから終わり」と考える方が、実力につながります。

問題集を繰り返しても成績が上がらない原因

解答を見ながら解いている

解説を読んで理解することは大切です。しかし、解説を見ながら式を写しただけでは、自分で解けるようになったとは言えません。

解説を読んだ後は、一度問題集を閉じます。そのうえで、何も見ずに最初から解き直す必要があります。

理解したことと、自力で再現できることは別です。

答えの数字や解き方を覚えている

同じ問題を短期間に繰り返すと、問題の意味を理解する前に答えを覚えてしまうことがあります。

特に算数では、「この問題は120円だった」と答えだけを覚えても力にはなりません。

なぜその式になるのか、どの条件を使ったのかを説明できるかどうかが重要です。

丸つけだけで復習を終えている

丸つけは、復習の始まりです。

間違えた問題に赤で正しい答えを書き込み、それで終わってしまう子は少なくありません。しかし、それでは間違いが記録されただけです。

間違えた原因を確認し、何も見ずに解けるところまでやり直して、初めて復習が完了します。

難しすぎる問題に取り組んでいる

何周しても解けない場合は、努力が足りないとは限りません。現在の学力に対して、問題が難しすぎる可能性があります。

たとえば、割合の基本が曖昧なまま売買損益や食塩水の応用問題を繰り返しても、なかなか定着しません。

その場合は、今使っている問題集を何周もするより、基礎教材に戻った方が早く解決します。

問題を三つに分類する

問題集を効率よく使うには、解いた問題を次の三つに分類します。

A:自力で解けた問題

途中で迷わず、答えまで正確に出せた問題です。

さらに「なぜその解き方を使ったのか」を説明できれば、ひとまず終了して構いません。

ただし、偶然正解した問題や勘で選んだ問題はAに入れません。

B:少し迷った問題

正解したものの時間がかかった問題や、途中で解き方に迷った問題です。

テストでは、時間制限や緊張のために間違える可能性があります。数日後にもう一度解いて、迷わず解けるか確認します。

C:解けなかった問題

不正解だった問題や、解き方が思いつかなかった問題です。

まず解説を読み、理解できなければ質問します。その日のうちに一度解き直し、翌日や数日後にも再挑戦します。

分類状態次にすること
A自力で説明しながら解けるいったん終了
B正解したが迷いがある数日後に再挑戦
C解けない、理解が曖昧解説・質問・解き直し

この分類をすると、できる問題ばかり繰り返すことがなくなります。限られた時間を、できない問題に集中して使えるようになります。

中学受験における正しい問題集の繰り返し方

1回目は現在の実力を確認する

最初から完璧を目指す必要はありません。

まずは自力で取り組み、どの問題ができて、どの問題ができないのかを確認します。わからない問題に長時間悩み続けるより、一定時間考えてわからなければ解説を読む方がよい場合もあります。

ただし、すぐに解説を見る癖はつけないようにします。少なくとも、図を描く、条件を整理する、簡単な場合を試すといった工夫はしてみましょう。

解説を読んだら理由を確認する

解説を読むときは、式や答えだけを見るのではなく、次の点を確認します。

  • なぜこの式を使うのか
  • 問題文のどの条件を使ったのか
  • 最初に何を求めたのか
  • 自分の考え方はどこで間違ったのか
  • 他の解き方はないか

算数の解説は、手順の意味を考えながら読むことが大切です。

何も見ずに解き直す

解説を理解したら、解答を閉じて最初から解きます。

途中式や図も省略しません。自力で正解できれば、その日の復習はいったん終了です。

解けなければ、まだ理解が十分ではありません。もう一度解説に戻ります。

翌日か数日後にもう一度解く

その日に解けても、解き方を一時的に覚えているだけかもしれません。

翌日、3日後、1週間後など、少し間隔を空けて解き直します。時間がたっても自力で解ければ、定着した可能性が高いと言えます。

毎回すべての問題を解き直す必要はありません。BとCに分類した問題を中心に復習します。

答えを覚えてしまったときの確認法

同じ問題を繰り返せば、答えを覚えるのは自然なことです。答えを覚えたからといって、その問題が無駄になるわけではありません。

次の方法で、本当に理解しているか確認できます。

解き方を言葉で説明する

保護者や先生に向かって、次のように説明します。

  • 最初に何を求めるのか
  • なぜこの式を立てるのか
  • 図のどこに注目したのか
  • 別の数字でも同じ方法が使えるのか

説明できない部分があれば、そこが理解の曖昧なところです。

数字を変えて解く

「120円」を「150円」に変えるなど、問題の数字を少し変えてみます。

答えを暗記していただけなら解けません。考え方を理解していれば、数字が変わっても同じ手順で解けます。

類題を1問解く

最も確実なのは、同じ単元の類題を解くことです。

元の問題と見た目が少し違っても解ければ、考え方が身についています。解けなければ、元の問題の手順だけを覚えていた可能性があります。

算数・国語・理科・社会で復習方法を変える

問題集の繰り返し方は、教科によって少し異なります。

算数は解法を再現する

算数では、答えよりも途中の考え方が重要です。

図、式、途中計算を自分で再現できるか確認します。同じ問題だけでなく、類題まで解けるようにする必要があります。

国語は根拠を確認する

国語では、正解の選択肢を覚えても意味がありません。

本文のどこが答えの根拠になるのか、不正解の選択肢はどこが違うのかを確認します。記述問題では、模範解答を丸暗記するのではなく、必要な要素を本文から探す練習をします。

理科は知識と仕組みを分ける

理科には、覚えるべき知識と、仕組みを理解すべき内容があります。

植物や生物の名称は、繰り返し覚える必要があります。一方、てこ、電気、天体などは、図を描いて仕組みを理解しなければ応用問題に対応できません。

社会は思い出す練習をする

社会は教科書や参考書を何度も読むだけでは、覚えたつもりになりやすい教科です。

問題を解く、用語を隠して答える、白地図に書き込むなど、記憶から取り出す練習を増やします。

新しい問題集を増やすタイミング

成績が上がらないと、新しい問題集を買いたくなるものです。しかし、教材を増やす前に、今の問題集の定着度を確認した方がよいでしょう。

次の状態になれば、新しい問題集へ進む目安です。

  • 基本問題の9割程度を自力で解ける
  • 解き方を説明できる
  • 間違えた問題の原因がわかっている
  • 数日後に解いても正解できる
  • 同じ単元の類題にも対応できる

反対に、基本問題で何度も止まる場合は、教材を増やす時期ではありません。

新しい問題集を買うと勉強した気持ちになりますが、実力は使った教材の数では決まりません。一冊の教材からどれだけ多くを身につけたかが重要です。

保護者が問題集を確認するときの注意点

保護者が「もう3周したのだから、できるはず」と考えると、子供を追い詰めてしまうことがあります。

同じページを3回開いたことと、内容を理解したことは同じではありません。

確認するときは、回数よりも次の点を見ます。

  • 何も見ずに解けるか
  • 途中式や図を丁寧に書いているか
  • 解き方を説明できるか
  • 前回と同じ間違いをしていないか
  • 類題でも考え方を使えるか

間違えたことを責める必要はありません。間違いは、次に学ぶ場所を教えてくれます。

ただし、答えを写して終わらせる、丸つけをしない、解説を読まないといった学習方法は修正する必要があります。子供の努力を認めながら、正しいやり方へ導くことが大切です。

まとめ

中学受験の問題集は、必ず3周すればよいというものではありません。

1回で十分な問題もあれば、理解するまで何度も取り組むべき問題もあります。大切なのは回数ではなく、自力で解き方を再現できる状態にすることです。

問題を「自力で解けた」「少し迷った」「解けなかった」の三つに分けると、復習すべき問題が明確になります。

解説を読んだ後は、何も見ずに解き直します。さらに時間を空けて再挑戦し、類題でも使えるか確認します。

これまで算数・数学・理科を指導してきましたが、成績が伸びる生徒は、たくさんの教材を中途半端に進めるのではなく、間違えた問題から丁寧に学んでいます。

努力した時間を結果につなげるには、量だけでなく復習の方法を工夫することが必要です。

理数館では、生徒が問題を正解したかどうかだけでなく、どこまで理解し、どこでつまずいたのかを確認しながら指導しています。一人で復習しても同じ問題で止まってしまう場合は、体験授業をご利用ください。

FAQ

中学受験の問題集は最低でも3周するべきですか?

すべての問題を3周する必要はありません。1回で理解して説明できる問題は終了し、迷った問題や解けなかった問題を優先して繰り返す方が効率的です。

間違えた問題はいつ解き直すのがよいですか?

まず解説を理解した直後に、何も見ずに解き直します。その後、翌日や数日後にも再挑戦すると、定着したか確認できます。

同じ問題の答えを覚えてしまっても効果はありますか?

答えを覚えていても、解き方を説明したり、数字を変えたり、類題を解いたりすれば理解度を確認できます。答えだけでなく、考え方を再現できるかを見ることが大切です。

関連記事

算数の学習でお悩みの方へ

理数館では、中学受験を中心としたオンライン個別指導を行っています。

「算数が苦手」「勉強方法がわからない」「志望校対策をしたい」という方は、お気軽にご相談ください。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

理数館編集部では、中学受験の算数・理科を中心に、受験勉強の進め方、家庭学習、過去問対策、入試問題の分析など、受験生と保護者の方に役立つ情報を発信しています。

記事の作成にはAIツールを活用する場合がありますが、理数館の指導経験や知見に基づいて内容を確認・編集したうえで公開しています。

コメント

コメントする